物流脱炭素化促進事業とは、国土交通省の予算で組まれており、流通業務施設等において、再生可能エネルギー電気の利用に必要な設備およびその電気を利用する車両等の導入経費の一部が補助される補助金です。
この補助金は、必要な取り組みと補助対象が一部異なるため注意が必要ですが、補助率が1/2、上限が2億円であることから、導入経費の負担を大きく減らすことが可能です。
このページでは、補助条件等を解説していきます。
必要な取り組みと補助対象経費
まず、この補助金は電気を「創る」と「溜める・使う」の2つに大きく分かれます。
「創る」は次の3つとなります。
- 太陽光発電を新設
- 太陽光発電が既に設置してある
- 再生可能エネルギーの購入
この3つのうち、1つを実施しないと補助対象となりませんが、「太陽光発電の既設設備」「再生可能エネルギーの購入」は補助対象となりません。
次に「溜める・使う」は次の6つとなります。
- 蓄電池を新設
- 蓄電池が既に設置してある
- EV充電スタンドの設置
- EVトラック等の導入
- エネルギーマネジメントシステムの導入
- 先進的取組に必要な機器類の導入
この中で、「蓄電池が既に設置してある」は補助対象外となりますので、さかのぼって設置費用に補助金が適用されることはありません。
「先進的取り組みに必要な機器類の導入」とは、無人搬送車や無人配送ロボット、トラック受付予約システムなどとなります。
ここについては、個別に審査を行った上で補助対象化が決まります。
この6つの取組から2つ以上実施しないと申請はできません。また、既設の蓄電池を取組の1つにする場合は、それ以外の取組から2つ実施する必要があります。
各設備の補助条件
各取り組みについては、次の条件があります。
- 太陽光発電新設:出力10KW以上
- 太陽光発電既設:出力10kW以上
- 再エネ購入:購入量は10MWh/年以上であること(上記に満たない場合、施設の総電力需要の10%以上を賄える)
- 蓄電池については、特に目立った条件なし
- EV充電スタンド:物流用車両に充電することを目的とした設備
- EVトラック:指定された車種から選択
- エネルギーマネジメントシステム:電力負荷の平準化機能を搭載していること
先ほど述べた通り、複数の取組を行う必要があるため、条件に合わせた設備投資のトータル経費と補助金額を算出し、申請及び実施するかの検討をすることが大切です。
補助金概要
補助金の概要を表にまとめます。
対象事業者 | 倉庫事業者・貨物運送事業者・貨物利用運送事業者・トラックターミナル事業者等 |
補助率 | 1/2 |
補助上限 | 2億円 |
申請期間 | 5/19~6/16 ※令和5年度 |
執行団体 | パシフィックコンサルタンツ株式会社 |
予算 | 国土交通省 |
令和6年度実施は未定です。
新しい情報が入り次第、情報を更新してまいります。
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