EV急速充電器の設置 工事内容と工事期間
EV急速充電器の設置工事は、電源工事、配線工事、基礎工事の3つがメインです。
この記事を読めば、設置の検討から補助金申請、施工までの流れと工事期間がわかります。
EV急速充電器の設置工事の内容について
EV急速充電器を設置する際の工事内容について、各項目ごとにお伝えします。
1.電源工事
EV急速充電器に電気を流す電源設備の工事です。
ここで、キュービクル設置の必要があるかどうかで、工事費用も工事期間も大きく異なります。
仮に、キュービクル設置の必要がある場合、キュービクル内の部品の納期によっては、検討から数か月以上かかる可能性があります。
実際に部品が揃って工事をする場合、工事期間は1週間程度です。
キュービクルを設置する際、基礎工事、配線工事を行います。
それ自体は1週間程度で終了します。
但し、キュービクルを設定する際、申請手続きが必要となりますので、実際に稼働させるには数週間かかることになります。
既に設置してあるキュービクルを利用する場合は、容量・空きブレーカーがあるかどうかで期間と経費が変わります。
EV急速充電器の出力・仕様書を基にそれらを調べることになりますが、これは必ず業者に依頼してください。
キュービクルは高圧の電気が流れており、非常に危険です。
間違っても自分で調べようにしないようにしましょう。
電源工事を行う場合、停電を伴うことが多いため、店舗や冷凍冷蔵設備がある施設は、その対策として発電機のレンタルが必要になります。
2.配線工事
電源設備とEV急速充電器とをつなぐ工事です。
電源となるキュービクルから分電盤まで、分電盤からEV充電器までをそれぞれ電線でつなぎます。
この、「キュービクルから分電盤まで」「分電盤からEV充電器まで」のそれぞれに対し、距離や設置状況により費用と期間が変わります。
要は、いかにキュービクルからEV急速充電器までの距離を短くするかが、費用と期間を抑えるポイントとなります。
配線は露出配線であれば、それほど大変ではありませんが、埋設する場合には、アスファルトの掘削、埋設、再舗装が必要となります。
また、キュービクルが屋上にある場合、場合によっては足場設置が必要となります。
3.基礎工事
EV急速充電器の土台となるコンクリート基礎工事です。
通常は舗装してある駐車場に設置しますので、アスファルトを切り、土台に必要な分だけ掘削します。
よほど狭いところや地盤が緩い場所ではない限り、1日程度で終了します。
本体以外にも防護柵や屋根の設置、表示板の設置なども、同様の工事となります。
これは土木工事の業者が施工することになります。
EV急速充電器の設置 検討から設置までは半年以上かかる
EV急速充電器の設置は、検討から設置までに短くても半年はかかります。
大まかな流れは次の通りです。
・設置場所候補の選定
・設置業者の選定
・業者による現場調査
・設計・見積
・補助金申請
・設置工事
設置場所候補についてですが、先ほどの章でお伝えした通り、電源からの距離が近いことが期間、費用を抑えるポイントです。
しかし、EV急速充電器の設置は消防法との絡みがあるため、第一候補がそのまま通るとは限りません。
何カ所か候補を決めておき、業者による現場調査の際には、候補場所をいくつか伝え、最適な場所を相談できるようにしておきましょう。
実際に見積が出てきて内定となった後、補助金を活用する場合は、申請書類の作成をすることになります。
図面の作成が必要ですので、数週間かかることがあります。
その後、申請をしますが、充電インフラ補助金の場合、申請から採択されるまで1.5か月かかります。
採択されるまでは、注文及び設置工事はできません。
採択されてからEV急速充電器本体の注文を業者が行いますが、納期がかなりかかります。
3か月程度で納品されるものもありますが、だいたいは6か月以上かかります。
注文されてから製造することになり、仮発注ができないことが多く、予め見積をもらう際に納期について確認が必要です。
また、キュービクル設置工事が必要な場合は、そちらの納期も問題となりますので、同じく見積段階で確認しましょう。
本体が納品されてからようやく工事となります。
配線の長さ次第ですが、短ければ数日で設置が完了します。
補助金を申請する場合、申請開始は3月です。
3月に申請をした場合、採択されるのが4月中旬から下旬となり、そこから納期が半年かかるとすると、工事は11月頃となります。
EV急速充電器の設置は、費用も期間もかかります。
まずは、検討段階で情報を集めることが重要です。
明電グループでは、補助金活用によるEV急速充電器設置をサポートしています。
現場調査から補助金申請、設置工事までを一括して対応していますので、お気軽にご相談ください。