受変電設備について、よくある質問とその回答をまとめました。
受変電設備の全般的な質問について
「受変電設備」「キュービクル」「変圧器」「トランス」・・・色々な言葉が出てきてよくわからない
電線を流れてきた非常に高い電圧の電気を、施設内で実際に使用する電圧に変える設備のことを「受変電設備」と言います。
受変電設備には、機器が露出している「解放式」と金属製の箱内に機器を全ておさめてある場合があります。金属製の箱内に全て機器を設置してある受変電設備を「キュービクル」と言います。
「変圧器」は、受変電設備の中にある機器の一つです。電圧を変えることができる機器です。
変圧器自体は、実際に見ることができます。電信柱の上の方あるバケツのようなところが変圧器です。一般住宅では、電信柱にある変圧器が低い電圧にしてから家に電気を送っていますので、一般住宅には受変電設備はありません。
「トランス」とは変圧器の英語での言い方です。英語のトランスフォーマーからきています。
「モールド変圧器」と「油入変圧器」って何?
変圧器は絶縁と冷却が必要ですが、その方法の違いとして、空気やガスで冷やすのがモールド変圧器、油に浸して冷やすのが油入変圧器です。
それぞれメリット、デメリットがあります。
モールド変圧器は、安全性が高くサイズも小さいのですが、価格が高く設置条件も限られます。
油入変圧器は、価格が安いのですが、火災のリスクがあることと、油の定期的な交換が必要となります。
受変電設備を交換すると省エネになるの?
受変電設備の中にある変圧器を交換すると省エネになります。
受変電設備の中には、電圧を変える変圧器の他に、計測器や事故防止のための装置などが多数含まれます。
その中で、変圧器は電圧を変える際に変換効率が低い機器だと電気をロスしてしまいます。最新の変圧器に交換すればロスを少なくすることで省エネになります。
変圧器は、2014年度から新省エネ基準(第二次判断基準:トップランナー2.)が施行されています。日本電機工業会によると、トップランナー2.の変圧器では、旧JIS(JIS C4304(1977))に比べ約60%の、また、前JIS(JIS C4304(1981))に比べ約40%の省エネ効果が得られるとのことです。
受変電設備はどれくらいで交換しないといけないの?
部品ごとに異なりますが、20年くらいで交換が必要です。
部品によっては10年くらいで交換が必要になります。また、寿命がきていなくても徐々に劣化しますし、事故のリスクも高くなります。
PCBが混入している可能性があると言われたけどどういうこと?
平成5年以前の油入変圧器(富士電機製の場合は平成6年以前)、それ以降の製造であっても絶縁油を交換している場合にはPCBが含まれている可能性があります。
PCBは有害物質であるため、処分する際には一般の産業廃棄物とは別の処理方法となります。また、処分期限が決まっており、令和9年3月31日が処分期限となっています。
処分期限を万が一過ぎてしまうと、厳しい制限のもとに保管するしかなく、それを守らないと罰則となります。また、他者に譲渡することも禁止されています。
PCBが含まれている可能性がある場合は、早急に分析調査及び交換を行いましょう。
受変電設備の交換工事について
交換費用はどれくらいかかるの?
細かい部品の交換であればそれほど高額にはなりませんが、完全に交換するとなると、本体費用として小型(100kW)で200万円前後、大型(500kW)で1,000万店前後かかります。それに別途工事費がかかります。
変圧器の交換のみであれば、50万円前後からですし、工事費もそれほど高額にならないことが多いです。
工事にかかる日数はどれくらい?
施工自体は、交換だけであれば数日あれば終わりますが、その前段階として図面作成や部品の準備に数か月かかることがあります。
施工中は停電となりますので、定休日に実施、休みにするなどの対応が必要です。
受変電設備の交換に使える補助金について
キュービクルに使える補助金を調べると、だいたい「変圧器」が対象となるけど、それ以外の部品に使える補助金はないの?
ほとんどの補助金は、変圧器のみ対象となります。
省エネ・脱炭素化につながる補助金が対象になることが多く、キュービクル内の部品の中でそれにつながるのは変圧器となります。
補助金はどれくらいもらえるの?
3分の1の補助率が多いです。
変圧器に使える補助金は国、多くの地方自治体で実施されています。補助金によって補助率は異なり、補助率4分の3の補助金もあります。また、本体の購入費のみが補助対象になる場合と、工事も含めて補助対象になる場合があります。
PCBが含まれている可能性がある場合、分析に使える補助金もあります。
補助金を使うと負担を減らすことができます。交換を検討されている場合は、弊社にご相談ください。活用できる補助金を調査します。
設備設置・補助金申請のプロが答えます!
このページのQ&A(よくあるご質問)以外にも、補助金が使える設備ごとにQ&Aをまとめています。
ほかのお客様からのご質問や回答は、以下のページをご覧ください。
明電産業グループは、昭和23年創業(栃木県宇都宮市)の電設資材の商社です。
補助金を使った設備導入が得意です。
当社では、施工から補助金申請まで一括して請け負いますので、費用も手間も大幅に削減できます。
明電産業グループの会社概要を見る
令和6年に使える補助金をお探しの場合は、エリア別・設備別の補助金一覧まとめをご覧ください。。
あなたの企業が使える補助金が見つかります。
- 令和6年度版:全国の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 令和6年度版:東京都の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 令和6年度版:埼玉県の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 令和6年度版:茨城県の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 令和6年度版:栃木県の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 令和6年度版:群馬県の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 令和6年度版:福島県の中小企業向け補助金・助成金の一覧
- 中小企業経営強化税制(税制優遇制度)で即時償却や税額控除
もしも補助金を探すのが面倒な場合は、お問い合わせください。
ご自身で調べるより、ご相談いただいた方が早く見つけらます。
一緒に、あなたの会社で使える補助金を見つけましょう。