
補助金の基礎知識:中小企業のビジネスをサポートする制度

企業の成長をサポートする補助金。その名前はよく聞くけれど、具体的に何をどう利用すれば良いのか、詳しく理解している方は意外と少ないかもしれません。この記事では、補助金の基本的な概念から具体的な活用事例まで、詳しく解説していきます。
こんな方にオススメ!
- 新しい技術や設備の導入を考えている企業の方
- 業務の効率化やコスト削減を目指している経営者
- 補助金の申請に初めて挑戦する方
これからの成長戦略を考える上で、補助金の正しい理解と効果的な活用は非常に重要です。さあ、企業の未来を切り拓くための一歩を踏み出しましょう!
重要なポイント
1.補助金とは?
補助金とは、政府や地方自治体が企業の成長や発展をサポートするために提供する資金のことです。特に、新しい技術導入や設備投資に対して支給されることが多く、企業の負担を軽減する大きな助けとなります。
補助金にはさまざまな種類があり、それぞれに対象となる事業や条件があります。本記事では、主要な補助金の種類とその特徴について詳しく解説します。
まず、補助金を調べると、似たような言葉があることに気が付くかもしれません。
それぞれどのようなものなのかをお伝えします。
補助金
国の補助金の場合、中小企業対象だと、経済産業省、国土交通省が多く実施しています。
また、各地方自治体も実施しています。
特定の経済活動、例えば設備投資や販路開拓などを実施する際に資金の支援を受けることができます。
返済不要ですが、使用目的や成果報告が求められます。
補助金は予算が決められていることがほとんどであり、条件をクリアしていても審査で不採択になることや抽選で申請を取り下げられることがあります。
助成金
厚生労働省の支援によく使われる言葉です。
厚生労働省が実施している助成金の場合、条件をクリアすれば資金の支援を受けることができます。
返済不要ですが、使用目的や成果報告が求められます。
厚生労働省ですので、職場改善や賃金アップなどを目的にした助成金が多くあります。
厚生労働省の助成金の場合、申請代行は社労士などの資格を持った方のみ可能となります。
地方自治体でも「助成金」という言葉を使った制度を実施している場合もあります。
その場合は、申請代行を依頼する場合に代行業者に資格がなくても大丈夫です。
補助金に対し、条件をクリアすれば抽選なく支援を受けられる制度として助成金という言葉を使っていることが多く見受けられます。
給付金
政府や自治体が個人や家庭に対して直接支給する資金です。例えば、災害救助や生活困窮者支援など、特定の状況に対して提供されることが多いです。給付金も基本的に返済不要です。
中小企業向けに給付金が実施されることはあまりありません。
コロナ禍のような緊急事態、急激な物価高騰による経営支援など、イレギュラーに実施されることがあります。
補助金をネットで調べようとすると似たような言葉が出てきます。
また、補助金というキーワードがなく、「〇〇事業」という国・地方自治体の取り組みの中で、補助金を実施することも多く、なかなか見つけにくいのが実情です。
設備投資に対しての負担を軽減したい場合、補助金がないか知りたい場合にはお気軽に弊社までご相談ください。
次の章では主な補助金についてお伝えします。
2.主な補助金の種類
次に上げる補助金は、中小企業の多くが活用している補助金です。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」と言います。
経済産業省の予算で実施される補助金です。
新しい技術や設備を導入する企業を支援する補助金です。製造業を中心に、革新的な技術の開発や生産性向上を目指す企業にとって重要な制度です。
活用事例(引用:経済産業省)
- 夫婦で営業するカフェが「クッキー生地の食べられるコーヒーカップ」を開発。補助金を活用して「可食容器製造機械」を導入。
- 果樹園を経営する農家が補助金を活用して、地域特産品の金柑を密閉冷凍するための「急速冷凍機」を導入。
- ネット通販により売上減少に悩む寝具店が店舗販売を強化するため、補助金を活用して寝心地を計測するセンサーを導入。
コンスタントに募集されています。
内容によって、補助率・上限額が異なりますので、中小企業・小規模事業者で、サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等に資金が必要な場合には活用を検討しましょう。
IT導入補助金
IT導入補助金とは、様々な経営課題を解決するためのITツール導入を支援するための補助金です。
経済産業省の予算で実施される補助金です。
補助対象(引用:経済産業省)
| 通常枠 | 自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | 会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、PC・ハードウェア等を導入する経費の一部を補助 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 取引関係における発注者が、インボイス制度対応のITツールを導入し、当該取引関係における受注者である中小企業・小規模事業者に対して無償でアカウントを供与して利用させる場合に、その導入費用の一部を補助 |
| セキュリティ対策推進枠 | サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策を導入する経費の一部を補助 |
| 複数社連携IT導入枠 | 複数社へのITツールの導入を支援するとともに、コーディネート費や取り組みへの助言を行う外部専門家に係る謝金等の経費の一部を補助 |
コンスタントに募集されています。
ITツール導入に対する補助金で、そのツールを制作・取り扱っている業者と連携して申請を行います。
ITツール導入を検討している場合は、専用サイトにて目的と共に、連携する業者探しから始めることになります。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、経営計画に基づく販路開拓等の取り組みや、業務効率化等を支援するための補助金です。
経済産業省の予算で実施される補助金です。
申請枠(引用:全国商工会連合会)
| 通常枠 | 小規模事業者自らが作成した経営計画に基づき、商工会・商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取組を支援。 |
| 賃金引上げ枠 | 販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上である小規模事業者 |
| 卒業枠 | 販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者 |
| 後継者支援枠 | 販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリスト及び準ファイナリストに選ばれた小規模事業者 |
| 創業枠 | 産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者 |
商工会、商工会議所と連携しながら申請する補助金です。
取り組みに必要な機械装置の購入費、広告費、開発費など、様々な経費が補助対象となります。
対象者となる小規模事業者は次の通りです。
対象者
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
| 宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数20人以下 |
| 製造業その他 | 常時使用する従業員の数20人以下 |
常時使用する従業員には、会社役員や個人事業主本人、一定条件を満たすパートタイム労働者は含みません。
年間を通してコンスタントに募集されている補助金です。
申請枠により補助率・上限が異なりますので、実施したいことを固めた上で、地域の商工会・商工会議所に相談するようにしましょう。
経産省「省エネ補助金」
経済産業省の予算で実施され、正式には「省エネルギー投資促進支援事業」と言います。
さらに、その中に「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」の2つに分かれます。
①省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金
先進的な省エネ設備や、工場・事業場に合わせた特注品、電化や脱炭素目的の燃転を伴う設備等の更新費用の一部を支援する補助金です。
申請枠が3つあります。
| 工場・事業場型 | (a)先進設備・システムの導入 (b)オーダーメイド設備の導入 | (a)2/3補助(中小企業)・上限15億円/年度 (b)1/2補助(中小企業)・上限15億円/年度 |
| 電化・脱炭素燃転型 | 指定設備のうち電化や脱炭素目的の燃料転換を伴う設備等の導入 | 1/2補助・上限3億円 |
| エネルギー需要最適化型 | EMS機器の導入 | 1/2補助(中小企業)・上限1億円 |
募集は年間4回実施されていて、1回目は3月末からです。
省エネ要件があり、かなり大掛かりな設備更新が対象となる補助金です。
②省エネルギー投資促進支援事業費補助金
さまざまな業種で横断的に使われる、汎用的な15設備の更新に対応する補助金です。
申請枠が2つあります。
15設備
- 高効率空調、高効率コージェネレーション、冷凍冷蔵設備、産業ヒートポンプ、低炭素工業炉、産業用モータ、業務用給湯器、へ奈津樹、制御機能付きLED照明器具、高性能ボイラ、工作機械、プレス機械、ダイカストマシン、プラスチック加工機械、印刷機械
申請枠
| 設備単位型 | 指定設備の導入 | 設備費の1/3補助・上限1億円 |
| エネルギー需要最適化型 | EMS機器の導入 | 1/2補助(中小企業)・上限1億円 |
募集は年2回実施されます。
非常に人気が高い補助金です。
他のページで詳細を説明していますので、15設備の中で交換を検討している設備がある場合は、是非そちらをご覧ください。
充電インフラ補助金
経済産業省の予算で実施される補助金で、正式名称は「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」と言います。
EV(電気自動車)の充電設備として、急速充電器、普通充電器、充電コンセント、V2Hの設置及び外部給電器の購入の費用を一部支援します。
令和6年は3回募集が実施されました。
機器費は半額、工事費は定額で補助され、施設・設置機器の種類により金額が異なります。
電気自動車の普及に備え、早めに補助金を活用して会社、施設に充電器設備を設置するケースが増えており、非常に人気が高い補助金です。
他のページで詳細を解説していますので、充電設備の設置を検討している場合はそちらをご覧ください。
補助金の申請方法
補助金の申請には、適切な書類の準備や提出が必要です。以下のステップに沿って申請を進めていきます。
申請までのステップ
- 募集要項の確認:補助金の詳細や申請条件を確認し、希望に合った補助内容となるか、申請が可能か確認
- 申請書の作成:申請に必要な書類を取り寄せ、申請書類を作成することで必要な書類を揃える
- 提出とフォローアップ:期限までに申請書類一式を提出し、進捗状況を確認する
補助金により、申請条件が異なります。
補助率や補助上限額に着目し、募集要項をよく読まないまま準備を進めないように注意しましょう。
省エネ設備の導入・更新は特に注意が必要です。
機器の条件や省エネ計算が必要なケースが多く、施工業者の協力がないと申請がかなり困難となります。
協力してもらえそうな業者がいない場合には、早めに弊社までお問い合わせください。
